自由研究で小学生が比較実験をする条件は、比べるものを1つだけ変え、それ以外の条件をできるだけ同じにすることです。さらに、結果を数字で記録でき、同じ実験を何回かくり返せると、説得力のある研究になります。
比較実験に必要な4つの条件
1. 比べる条件を1つにする
実験ごとに変えるものは、原則として1つだけにします。たとえば「水の温度によって砂糖のとけ方は変わるか」を調べるなら、変える条件は水の温度です。
- 変える条件:水の温度
- 調べる結果:砂糖がとけるまでの時間
- 同じにする条件:水の量、砂糖の量、コップ、かき混ぜる回数など
水の温度と砂糖の量を同時に変えると、どちらが結果に影響したのか分からなくなります。
2. それ以外の条件をそろえる
比べる条件以外は、できるだけ同じにします。これを「条件をそろえる」といいます。
| 実験の例 | 変えるもの | そろえるもの |
|---|---|---|
| 紙飛行機の形を比べる | 紙飛行機の形 | 紙の種類、紙の大きさ、投げる場所、投げ方 |
| 日なたと日かげの温度を比べる | 置く場所 | 温度計、測る時刻、測る時間 |
| 水の温度で氷のとけ方を比べる | 水の温度 | 氷の大きさ、水の量、容器、置く場所 |
| 洗剤による汚れの落ち方を比べる | 洗剤の種類 | 布の種類、汚れの量、洗剤の量、こする回数 |
3. 結果を測れるようにする
「よく飛んだ」「少しきれいになった」といった感想だけでなく、距離、時間、温度、重さ、回数などで記録すると比較しやすくなります。
- 紙飛行機が飛んだ距離をセンチメートルで測る
- 氷がなくなるまでの時間を分や秒で測る
- 植物の高さを毎日センチメートルで測る
- 同じ場所から何回成功したかを数える
測る方法が実験の途中で変わらないように、最初に「何を、いつ、どのように測るか」を決めておきましょう。
4. 同じ実験を何回かくり返す
1回だけの結果では、偶然うまくいった可能性があります。各条件で3回以上くり返し、結果の傾向を比べると判断しやすくなります。
たとえば紙飛行機の距離を比べるなら、Aの形を3回、Bの形を3回飛ばします。記録した距離の平均を出す場合は、次の計算をします。
平均の距離 = 3回の距離の合計 ÷ 3
風が強い、投げ方を失敗したなど、特別なことが起きた場合は、その内容も記録しておくと結果を考えやすくなります。
比較実験のテーマを決める手順
- 疑問を1つ決める。「どの紙飛行機が一番遠くまで飛ぶか」のように、比べる内容を具体的にします。
- 予想を立てる。「翼が広い形のほうが遠くまで飛ぶと思う」など、理由も書きます。
- 変える条件を1つ決める。紙飛行機の形、紙の種類、水の温度などから1つに絞ります。
- 同じにする条件を書き出す。実験する前に、量、時間、場所、道具、回数などを決めます。
- 測定方法と回数を決める。何を使って測るか、各条件を何回調べるかを決めます。
- 実験を行い、表に記録する。結果だけでなく、実験日、天気、気づいたことも記録します。
- 結果を比べ、予想と合っていたか考える。数字やグラフを使って、どの条件でどう変わったか説明します。
小学生に向く比較実験の例
水の温度と砂糖がとける時間
冷たい水、常温の水、温かい水で、同じ量の砂糖がとけるまでの時間を比べる実験です。水の量、砂糖の量、容器、かき混ぜ方をそろえます。やけどを防ぐため、熱湯は使わず、大人と一緒に安全な温度で行います。
紙の種類と水の吸い上げ方
ティッシュペーパー、キッチンペーパー、コピー用紙などで、水をどの高さまで吸い上げるかを比べます。紙の幅や長さ、水に入れる深さ、測る時間をそろえます。
紙飛行機の形と飛ぶ距離
紙の大きさや種類をそろえ、形だけを変えて飛ぶ距離を比べます。投げる場所や投げる向きも同じにし、可能なら同じ人が投げます。風のある屋外では結果が変わりやすいため、風の弱い場所で行うか、風の状態を記録します。
日なたと日かげの温度
同じ温度計を使い、同じ時刻に日なたと日かげの温度を測ります。温度計を置く高さや測定時間をそろえ、何時に測ったかも記録します。日なたに置いた温度計や容器が熱くなるため、触るときは注意が必要です。
実験結果を分かりやすくまとめる方法
結果は、まず表に記録します。その後、数値の違いを棒グラフや折れ線グラフにすると、条件による変化が見つけやすくなります。
| 条件 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 平均 |
|---|---|---|---|---|
| A | 記録する | 記録する | 記録する | 計算する |
| B | 記録する | 記録する | 記録する | 計算する |
まとめでは、「Aのほうが大きかった」と結果を書くことに加え、「なぜそのような結果になったと考えられるか」も説明します。ただし、実験だけでは理由を断定できない場合は、「この実験では、Aのほうが大きくなる傾向が見られた」と書くと正確です。
比較実験で失敗しやすい点
- 変える条件が2つ以上ある
- 条件ごとに使う量や時間が違う
- 測る方法や測る人が途中で変わる
- 1回の結果だけで結論を出す
- 結果に合うデータだけを選ぶ
- 火、熱湯、薬品、刃物、電気などを子どもだけで扱う
思った通りの結果にならなくても、データを書き換えてはいけません。予想と違った理由として、条件のそろえ方、測定方法、回数、実験中の変化を振り返ることが、自由研究の大切な部分です。
自由研究の比較実験で最初に確認すること
テーマを決めたら、まず「変えるものは1つか」「ほかの条件をそろえられるか」「結果を数字で測れるか」「安全に何回か実験できるか」を確認してください。
この4点を満たしていれば、小学生でも比較実験としてまとめやすくなります。最後は、予想、実験方法、結果、考察の順に整理すると、何を比べて何が分かったのかが伝わる研究になります。







