自由研究で小学生が職業を調べるなら、「仕事内容」「必要な力」「なる方法」「調べて分かったこと」の順に整理すると、分かりやすい研究になります。本やインターネットで調べるだけでなく、家族へのインタビューや職業体験を組み合わせると、自分の考えも書きやすくなります。
自由研究で職業を調べる基本の進め方
まずは、興味のある職業を一つ選び、調べる内容を決めます。職業名だけを並べるのではなく、「どんな仕事をしているのか」を中心に調べることが大切です。
- 調べる職業を一つ選ぶ
- 調べたい質問を考える
- 本やウェブサイトで基本情報を調べる
- できれば働いている人に話を聞く
- 調べたことを整理し、自分の考えを書く
- 模造紙、ノート、新聞、スライドなどにまとめる
最初に調べる職業を決める
職業は、将来なりたい仕事に限りません。身近で見かける仕事や、名前は知っているけれど仕事内容をよく知らない仕事を選んでもよいでしょう。
- 将来なりたい職業
- 家族がしている職業
- 学校や地域で見かける職業
- 動物、乗り物、食べ物など、好きなものに関わる職業
- 普段は見えないところで働く職業
迷ったときは、「なぜその仕事に興味を持ったのか」を考えると決めやすくなります。たとえば「動物が好きだから獣医師」「ゲームが好きだからゲームクリエイター」のように、興味を持ったきっかけを研究の最初に書けます。
職業について調べる質問を考える
調べる前に質問を作ると、情報を集めやすくなります。次の質問から、必要なものを選んでください。
- どんな仕事をするのか
- どこで働くのか
- 一日の仕事の流れはどうなっているのか
- 仕事で使う道具は何か
- どんな知識や技術が必要か
- 仕事の中で大変なことは何か
- 仕事をしていてうれしいことは何か
- その職業に就くには、どのような勉強や資格が必要か
- どのような人が向いているのか
- その仕事は誰の役に立っているのか
すべての質問に答える必要はありません。小学校低学年なら3〜5個、高学年なら5〜8個ほどに絞ると、まとめやすくなります。
本やインターネットで職業の基本を調べる
最初は図鑑、職業の本、学校の図書室の本などで、仕事内容の基本を調べます。インターネットを使う場合は、誰が書いた情報なのかを確認し、複数のページで内容を比べましょう。
調べた情報は、そのまま写すのではなく、次のようにメモします。
- 情報の見出し
- 分かったこと
- 出典(本の名前やウェブページの名前)
- 自分が思ったこと、疑問に感じたこと
たとえば、消防士について調べる場合は、「火事を消す」だけでなく、救急活動、災害への備え、訓練なども仕事内容に含まれることがあります。ただし、職場や担当によって仕事内容が異なる場合があるため、調べた資料の説明に合わせて書きます。
働いている人にインタビューする
可能であれば、家族や親せき、知人など、実際にその職業をしている人に話を聞きます。本やウェブサイトでは分かりにくい、仕事の工夫や気持ちを知ることができます。
インタビューでは、次のような質問が使えます。
- この仕事を始めたきっかけは何ですか
- 一日の仕事の流れを教えてください
- 仕事で大切にしていることは何ですか
- 大変だと感じるのはどんなときですか
- うれしいと感じるのはどんなときですか
- 仕事に必要な力や勉強は何ですか
- 小学生のころにしておくとよいことはありますか
インタビューをするときは、相手の都合を聞いてから依頼し、録音や写真撮影をする場合は事前に許可を取ります。答えたくない質問には答えなくてもよいことを伝え、聞いた内容を発表してよいかも確認しましょう。
職業体験や見学を調べる方法に取り入れる
見学や職業体験ができる場合は、実際に見たことを記録します。参加できない場合でも、仕事をしている場所を見たり、施設の展示や説明を読んだりするだけで研究の材料になります。
記録するときは、次の点に注目します。
- どのような場所で仕事をしているか
- どのような道具や機械を使っているか
- どのような服装をしているか
- 誰と協力しているか
- どのような工夫をしているか
- 見学前の予想と違っていたことは何か
仕事場の写真や人の顔を、許可なく撮影・発表してはいけません。写真を使えない場合は、自分で見た様子を絵や図にしてもよいでしょう。
調べた職業を分かりやすくまとめる
研究結果は、次の順番でまとめると読み手に伝わりやすくなります。
- 題名:「消防士の仕事を調べて」など、職業名を入れる
- 調べた理由:なぜその職業を選んだのかを書く
- 調べる前の予想:どんな仕事だと思っていたかを書く
- 仕事内容:主な仕事や一日の流れを整理する
- 必要な力や道具:知識、技術、体力、道具などを書く
- インタビューや見学の結果:実際に聞いたこと、見たことを書く
- 分かったこと:調べる前と後で変わった考えを書く
- 感想とこれから調べたいこと:自分の意見や新しい疑問を書く
- 参考にした資料:本の名前、ウェブサイト名などを書く
職業ごとのまとめ方の例
職業によって、注目するとよいポイントが少し違います。
| 職業 | 注目するとよい内容 |
|---|---|
| 消防士 | 火災や救急への対応、訓練、災害への備え |
| 獣医師 | 動物の診察、治療、飼い主への説明、必要な知識 |
| 学校の先生 | 授業以外の仕事、準備、児童・生徒との関わり |
| 料理人 | 料理の準備、衛生管理、味や見た目の工夫 |
| 図書館員 | 本の貸し出し、資料を探す手助け、図書館の管理 |
| ゲームクリエイター | 企画、絵や音、プログラム、チームでの制作 |
表の内容は職場や担当によって変わることがあります。実際にまとめるときは、調べた資料やインタビューの内容をもとに、自分が確認できた仕事を書きましょう。
職業を二つ比べる自由研究にする方法
一つの職業を詳しく調べるほかに、似ている職業を二つ比べる方法もあります。たとえば「消防士と救急救命士」「学校の先生と塾の先生」「料理人と栄養士」のように、関係のある職業を選びます。
比べる項目をそろえると、違いが分かりやすくなります。
| 比較する項目 | 職業A | 職業B |
|---|---|---|
| 主な仕事内容 | 調べた内容を書く | 調べた内容を書く |
| 働く場所 | 調べた内容を書く | 調べた内容を書く |
| 使う道具 | 調べた内容を書く | 調べた内容を書く |
| 必要な力 | 調べた内容を書く | 調べた内容を書く |
| 共通点と違い | 調べて分かったことを書く | |
比べた結果は、「どちらが上か」ではなく、「どのような違いがあり、どちらに興味を持ったか」を書くと、研究らしいまとめになります。
自由研究を深くするための工夫
職業の説明を写すだけでなく、調べる前と後の変化を書くと、自分らしい自由研究になります。
- 調べる前はどんな仕事だと思っていたか
- 調べて初めて知ったことは何か
- 意外だった仕事は何か
- その仕事がなくなると、生活にどんな影響があるか
- 自分にできそうなこと、難しそうなことは何か
- もっと知りたくなったことは何か
たとえば、「人前で話す仕事だと思っていたが、準備や記録の時間も多いと分かった」のように、予想と事実を分けて書くと、調査の結果が伝わります。
調べるときに気をつけること
職業の内容や必要な資格は、国や地域、勤務先によって異なることがあります。「この職業は必ずこの資格が必要」と決めつけず、調べた資料の対象や条件を確認しましょう。
インターネットの文章や写真をそのままコピーして、自分の研究として提出するのも避けます。分かったことを自分の言葉でまとめ、参考にした本やウェブサイトを最後に記録してください。
職業を調べる自由研究は、興味のある仕事を選び、質問を決め、複数の方法で調べ、最後に自分の考えを書くと完成させやすくなります。まずは「なぜその職業を調べたいのか」を一文で書き、そこから調査を始めましょう。







