電池を使わない自由研究には、植物・天気・水・光・音・磁石・空気・身近な材料の性質を調べるテーマがあります。観察するだけでなく、「条件を変える」「数値を測る」「結果を比べる」形にすると、研究としてまとめやすくなります。
電池を使わない自由研究のテーマ一覧
| テーマ | 主に調べること | 取り組みやすさ |
|---|---|---|
| 氷がとける速さの比較 | 置く場所や包む材料による違い | 取り組みやすい |
| 植物の葉から出る水分の観察 | 葉の枚数や日なた・日かげによる違い | 取り組みやすい |
| 日なたと日かげの温度調べ | 時間帯や場所による温度の変化 | 取り組みやすい |
| 水の蒸発しやすさの比較 | 風、広さ、温度による違い | 取り組みやすい |
| 紙の種類と強さの比較 | 折り方や紙の種類による強度 | 取り組みやすい |
| 音を伝えやすい材料の比較 | 糸や紙などによる音の伝わり方 | 普通 |
| 磁石につく物・つかない物調べ | 素材による磁石への反応 | 取り組みやすい |
| 影の長さと太陽の位置 | 時間による影の変化 | 普通 |
特におすすめの自由研究テーマ
1. 氷がとける速さを比べる
どの材料で包むと、氷がとけにくくなるのかを調べるテーマです。新聞紙、布、アルミホイル、段ボールなど、家庭にある材料を使えます。
同じ大きさの氷を用意し、それぞれの材料で包みます。置く場所や調べ始める時刻をそろえ、一定時間ごとに氷の大きさや重さを比べます。
- 変える条件:包む材料
- そろえる条件:氷の大きさ、置く場所、調べる時間
- 記録すること:氷が小さくなるまでの時間、溶けた水の量
「空気を多く含む材料は、氷をとけにくくするのではないか」のように予想を立てると、研究らしくなります。
2. 植物の葉から出る水分を調べる
植物の葉から水分が出ていることを、袋にたまる水滴で観察します。これは、葉から水分が水蒸気として出ていく「蒸散」を調べる実験です。
同じ植物の葉を何枚か選び、透明な袋をかぶせて口をしばります。日なたと日かげ、葉の枚数など条件を変え、袋の内側にできる水滴の量を比べます。
- 変える条件:日なた・日かげ、葉の枚数など
- そろえる条件:観察する時間、植物の種類、袋の大きさ
- 記録すること:水滴の量、葉の状態、天気や気温
植物を傷つけないようにし、観察が終わったら袋を外します。植物の種類によって結果が異なる可能性があるため、違う種類を比べる場合は、葉の大きさや枚数も記録しましょう。
3. 日なたと日かげの温度を調べる
日なた、木かげ、室内、コンクリートの上などで温度を測り、場所や時刻による違いを調べます。温度計を使いますが、電池式の機器を使う必要はありません。
朝、昼、夕方など同じ場所を決めて測定し、表や折れ線グラフにまとめます。温度計を置く場所や高さをそろえることが大切です。
- 変える条件:場所や時刻
- そろえる条件:温度計の置き方、測定時間
- 記録すること:温度、天気、風の有無、地面の種類
直射日光が温度計に直接当たると、空気の温度ではなく温度計本体の温度を測ることがあります。日なたと日かげを比べるときは、測定方法をできるだけそろえましょう。
4. 水が蒸発する速さを比べる
同じ量の水を皿やコップに入れ、置く場所や容器の形によって蒸発する速さが変わるか調べます。
口の広い皿、口の狭いコップ、日なた、日かげなどを比べ、決まった時間ごとに水の量を測ります。水の量は、目盛り付きの容器に移す方法や、容器ごと重さを測る方法で記録できます。
- 変える条件:容器の広さ、置く場所、風の有無
- そろえる条件:最初の水の量、観察時間、容器の材質
- 記録すること:残った水の量、天気、気温、風
水をこぼさないようにし、屋外で行う場合は、動物や雨の影響を受けない場所を選びます。
5. 紙の種類や折り方による強さを比べる
コピー用紙、新聞紙、画用紙などを使い、紙の種類や形によってどれだけ重さに耐えられるかを調べます。
紙を平らなまま使う場合、筒状に丸める場合、山折りにする場合など、形を変えて比較します。上に少しずつおもりを載せ、紙がつぶれるまでの重さを記録します。
- 変える条件:紙の種類、折り方、丸め方
- そろえる条件:紙の大きさ、おもりの載せ方、支える間隔
- 記録すること:耐えられた重さ、つぶれ方、形の変化
重い物を載せるときは、紙が急につぶれて手や足に落ちないよう注意してください。
6. 影の長さと太陽の位置を調べる
棒を立てて、その影の長さを時間ごとに測るテーマです。太陽の位置が変わると、影の向きや長さも変わります。
同じ場所に棒を垂直に立て、午前、正午、午後などに影の長さと向きを記録します。棒の高さも測っておくと、異なる日に比較しやすくなります。
- 変える条件:時刻
- そろえる条件:棒の高さ、棒を置く場所
- 記録すること:影の長さ、向き、天気、時刻
晴れていない日は影がはっきりしないため、観察できなかった場合も「天気がくもりで測定できなかった」と記録します。
7. 磁石につく物・つかない物を分類する
家の中にある安全な物を集め、磁石につくかどうかを調べます。調べた物の名前だけでなく、材質や形も記録すると、分類しやすくなります。
クリップ、スプーン、缶、硬貨、アルミホイルなどを調べ、磁石への反応を表にまとめます。同じ金属に見えても、磁石につく物とつかない物があるため、見た目だけで予想せず実際に確かめます。
- 記録する項目:物の名前、材質、磁石につくか、反応の強さ
- 比べられる条件:材質、形、大きさ
- まとめ方:つく物・つかない物の表、写真、分類図
磁石を電子機器、磁気カード、時計、医療機器などに近づけないでください。小さな磁石は誤飲の危険があるため、幼い子どもやペットの手が届かない場所で扱います。
8. 糸電話で音の伝わり方を調べる
紙コップと糸を使い、糸電話の糸の長さや張り方によって音の聞こえ方が変わるか調べます。電池や電源は必要ありません。
糸を短くした場合と長くした場合、糸をぴんと張った場合とたるませた場合を比べます。話す人と聞く人の距離や声の大きさは、できるだけそろえます。
- 変える条件:糸の長さ、材質、張り方
- そろえる条件:紙コップ、話す距離、声の大きさ
- 記録すること:聞こえやすさ、音の大きさ、聞き取りやすさ
聞こえやすさには個人差があるため、1人だけで判断せず、複数人の感想を記録すると比較しやすくなります。
テーマを選ぶときの決め方
迷ったときは、次の3点を満たすテーマを選ぶと進めやすくなります。
- 家で用意できる材料がそろっている
- 比べる条件を1つに決められる
- 結果を数値や写真で記録できる
たとえば「植物について調べる」だけでは範囲が広すぎます。「日なたと日かげで、葉にできる水滴の量は変わるか」のように、比べる条件を具体的にすると調査しやすくなります。
自由研究をまとめる基本の順番
どのテーマでも、次の順番で整理すると、実験や観察の内容が伝わりやすくなります。
- 研究のきっかけ:なぜ調べようと思ったのかを書く。
- 予想:どのような結果になると思ったかを書く。
- 用意した物:材料や道具を一覧にする。
- 方法:何をどの順番で調べたかを書く。
- 結果:数値、表、グラフ、写真で示す。
- 考察:予想と結果を比べ、なぜその結果になったか考える。
- 感想・今後の課題:分かったことや、次に調べたいことを書く。
実験で思ったような結果にならなかった場合も、失敗として隠す必要はありません。条件や手順を見直し、「なぜ予想と違ったのか」を考えることが研究になります。
電池を使わない自由研究で注意すること
- 温度を測るときは、やけどするほど熱い物を使わない。
- 磁石を電子機器や磁気カードに近づけない。
- 薬品、火、刃物を使う場合は、保護者と一緒に行う。
- 屋外で観察するときは、車や水路など危険な場所に近づかない。
- 実験前と実験後に、使った材料や場所を片づける。
電池を使わない自由研究では、身近な材料を使って条件を比べ、結果を表やグラフにするテーマがおすすめです。まずは「何と何を比べるか」を1つに決め、同じ条件で複数回調べると、説得力のある研究にまとめられます。







