自由研究で小学生が歴史を調べるときは、テーマを1つにしぼり、「なぜ」「どのように」「今と何が違うのか」を調べると、分かりやすい作品になります。教科書や図書館の本、博物館の資料などを使い、調べたことを自分の言葉で整理しましょう。
小学生の歴史の自由研究は「テーマをしぼる」ことが大切
歴史は調べ始めると情報が多くなるため、「日本の歴史」のように広いテーマではなく、人物・できごと・道具・建物など1つに決めます。
テーマの例
- 織田信長はどのような人物だったのか
- なぜ江戸幕府は長く続いたのか
- 昔の人はどのような道具を使っていたのか
- 近所の城や古い建物は、いつ何のために作られたのか
- 昔の食事と現在の食事はどのように違うのか
- 学校の歴史はどのように変わってきたのか
- 地域に残る昔話や祭りには、どのような由来があるのか
迷ったときは、「自分が知りたいこと」や「家族に聞いてみたいこと」から考えると、テーマを決めやすくなります。
歴史の自由研究を進める5つの手順
1. 調べる質問を決める
最初に、テーマについて知りたいことを質問の形にします。質問が決まると、必要な情報を集めやすくなります。
- その人物は、いつ、どこで活躍したのか
- そのできごとは、なぜ起きたのか
- 昔の道具は、どのように使われていたのか
- 現在のものと比べて、何が違うのか
例えば「江戸時代について調べる」では広すぎます。「江戸時代の子どもは、どのように勉強していたのか」とすると、調べる内容がはっきりします。
2. 調べる前に予想を書く
本を読む前に、「たぶんこうだと思う」という予想を書いておきます。予想が正しいかを確かめる形にすると、調べ学習が観察や実験に近い自由研究になります。
例えば、「昔の学校では、今と同じように教室で勉強していたと思う」と書き、その後で昔の学校の様子を調べます。予想と違っていても問題ありません。違いが分かることも、研究の大切な結果です。
3. 複数の資料で調べる
歴史を調べるときは、1冊の本だけで決めつけず、複数の資料を比べます。小学生には、次のような資料が使いやすいでしょう。
- 学校の教科書や資料集
- 図書館の歴史の本や人物事典
- 博物館や自治体が公開している資料
- 実際に訪れた史跡や記念館の案内
- 家族や地域の人へのインタビュー
インターネットを使う場合は、誰が書いた情報なのかを確認します。自治体、博物館、大学などが公開している資料は、運営元を確認しやすい情報の一例です。ただし、ウェブページの内容は更新されることがあるため、ページ名やURL、見た日を記録しておきましょう。
4. 情報を表や年表に整理する
集めた情報は、メモのままにせず整理します。人物やできごとを調べる場合は年表、昔と今を比べる場合は比較表が役立ちます。
| 調べる項目 | 分かったこと | 資料 |
|---|---|---|
| いつ | 活躍した時代やできごとの年 | 本や資料の名前 |
| どこで | 場所や地域 | 本や地図 |
| 何をしたか | 主な活動やできごと | 本や博物館の資料 |
| なぜ | 理由や当時の状況 | 複数の資料 |
本に書いてあることと、自分が考えたことは分けて記録しましょう。「資料に書かれていた事実」と「そこから考えたこと」を分けると、研究の内容が正確に伝わります。
5. 分かったことと考えたことを書く
最後に、調べて分かったことをまとめます。単に情報を並べるだけでなく、最初の予想と比べてどうだったか、自分は何を感じたかを書きます。
例えば、「昔の子どもは勉強していなかったと思っていた。しかし、資料を調べると、読み書きや計算を学ぶ場所があった。今と学ぶ内容は違うが、勉強をする目的には共通する部分もあると考えた」というようにまとめられます。
自由研究のまとめ方と書く順番
歴史の自由研究は、次の順番でまとめると読みやすくなります。
- 題名:何について調べたかを書く
- 調べようと思った理由:興味を持ったきっかけを書く
- 調べたいこと:質問の形で書く
- 予想:調べる前に考えたことを書く
- 調べ方:使った本、訪れた場所、聞いた相手などを書く
- 調べて分かったこと:図や年表を使って整理する
- 考察:分かったことから、自分が考えたことを書く
- まとめ:研究で分かったことを短くまとめる
- 参考にした資料:本の名前、著者、出版社、ウェブページ名などを書く
長い文章を書くのが難しい場合は、年表、地図、写真、イラスト、比較表を使うと、内容を伝えやすくなります。写真を使うときは、撮影した場所や日付も記録しておきましょう。
テーマ別の調べ方
歴史上の人物を調べる場合
人物の一生をすべて調べるのではなく、特に興味を持った行動やできごとに注目します。「何をした人か」だけでなく、「なぜその行動をしたのか」「周りの人にどのような影響を与えたのか」まで調べると、内容が深まります。
人物の評価は、資料によって表現が違うことがあります。その場合は一つの見方だけを正しいと決めつけず、「資料によって説明が異なっていた」と書き、違いが生じる理由を考えてみましょう。
歴史上のできごとを調べる場合
できごとの名前や年だけでなく、起きる前の状況、起きたこと、その後の変化の順番で調べます。
- 起きる前に、どのような問題があったか
- 誰が関わっていたか
- 何が起きたか
- その後、生活や社会がどう変わったか
年表にすると、できごとの順番や関係が分かりやすくなります。
昔の道具や暮らしを調べる場合
昔の道具の名前、使い方、材料、使われていた時代を調べます。そのうえで、現在の道具と比べると、変化の理由を考えやすくなります。
| 比べる項目 | 昔の道具 | 現在の道具 |
|---|---|---|
| 材料 | 何で作られていたか | 何で作られているか |
| 使い方 | どのように使ったか | どのように使うか |
| 便利な点 | どこが役立ったか | どこが役立つか |
| 変わった理由 | 技術や生活の変化と関係があるか | |
地域の歴史を調べる場合
近所の神社、寺、城跡、古い道、石碑、祭りなどを調べる方法があります。現地に行く場合は、案内板を読み、場所や説明を記録します。立ち入り禁止の場所に入ったり、許可なく人や建物の写真を撮ったりしないようにしましょう。
家族や地域の人に話を聞く場合は、あらかじめ質問を用意します。聞いた人の名前を載せるかどうか、写真を使ってよいかは、本人に確認してください。
歴史の自由研究で気をつけたいこと
歴史の情報には、説が分かれているものや、資料によって説明が異なるものがあります。分からない部分を想像で埋めず、「資料では確認できなかった」「いくつかの説がある」と書くことが大切です。
- 本やウェブページの文章をそのまま写さず、自分の言葉でまとめる
- 使った資料の名前と、調べた日を記録する
- 事実と自分の感想を分けて書く
- 写真や図を使うときは、出典や撮影場所を記録する
- インタビューでは、相手の許可なく名前や写真を公開しない
- 現地調査では、施設のルールや安全を守る
特に大切なのは、調べた情報を多く集めることより、最初の質問に答えられているかを確かめることです。
まとめ
小学生が歴史の自由研究をするときは、テーマを1つにしぼり、質問と予想を決めてから資料を調べます。調べたことは年表や比較表で整理し、最後に「分かったこと」と「自分の考え」を分けてまとめましょう。
まずは、興味のある人物・できごと・昔の道具・地域の歴史から1つ選び、「なぜ」「どのように」「今とどう違うのか」という質問を作ることから始めてください。







