自由研究の実験結果が予想と違っても、失敗ではありません。実際に観察した結果をそのまま書き、なぜ予想と違ったのかを考えると、十分に価値のある研究になります。結果を予想に合わせて書き直したり、都合の悪いデータを消したりしないことが大切です。
実験結果は予想と違っても、そのまま書く
まず、実験前に立てた予想と、実際に起きたことを分けて記録します。予想が外れた場合も、「予想と違う結果になった」と正直にまとめましょう。
| 項目 | 書く内容 |
|---|---|
| 予想 | 実験をする前に、どうなると考えたか |
| 結果 | 実際に観察したことや測定した数値 |
| 考察 | なぜ予想と違ったのか、自分なりに考えたこと |
| 次に試したいこと | 条件を変えたらどうなるか、さらに調べたいこと |
たとえば、「日なたに置いた植物のほうが早く成長すると予想したが、日かげの植物のほうが大きくなった」という場合、日かげの結果を日なたの結果に書き換えてはいけません。測った高さや観察した様子を、実際の記録どおりに書きます。
自由研究のまとめ方は「予想・結果・理由」の順にする
実験結果をまとめるときは、次の順番にすると読み手に伝わりやすくなります。
- 予想を書く:「最初は、〇〇になると予想した」と書きます。
- 実験の結果を書く:「実際には、〇〇になった」と、数値や観察内容を示します。
- 予想と比べる:「予想とは違う結果になった」と書きます。
- 理由を考える:実験の条件や方法から、原因の候補を考えます。
- 次に調べたいことを書く:もう一度試すなら何を変えるかを書きます。
文章にすると、次のようにまとめられます。
最初は、温度が高いほど氷が早くとけると予想した。しかし、実験では室温に置いた氷より、風の当たらない場所に置いた氷のほうが早くとけた。予想とは違う結果になったのは、置いた場所の日当たりや風の強さが違っていたからかもしれない。次は、同じ場所で温度だけを変えて調べたい。
予想と違った理由を考えるポイント
理由を考えるときは、思いつきだけで決めつけず、実験中の条件や記録を見直します。次のような点が手がかりになります。
- 材料の大きさや量がそろっていたか
- 実験する場所の温度、明るさ、風などが同じだったか
- 実験を始める時間や測定する時間が違っていなかったか
- 水の量、力の強さ、置く向きなどに違いがなかったか
- 測る道具の使い方や目盛りの読み方に間違いがなかったか
- 実験の回数が少なく、たまたまその結果になった可能性がないか
原因がはっきり分からない場合は、無理に一つに決める必要はありません。「風の強さや材料の違いが原因だった可能性がある」と、可能性として書きます。
原因が分からないときの書き方
実験結果だけで原因を断定できないときは、分かったことと、まだ分からないことを分けて書きます。
たとえば、次のようにまとめます。
- 分かったこと:予想とは違い、Aの条件よりBの条件のほうが大きな変化が見られた。
- 考えられる理由:温度のほかに、日当たりや風の強さも関係した可能性がある。
- まだ分からないこと:どの条件が一番大きく影響したのかは、今回の実験だけでは分からない。
このように書けば、原因を正しく特定できなかったことも研究の一部になります。「分からなかった」で終わらず、次に何を調べればよいかまで書くと、考察が深まります。
実験データは消さずに、表やグラフで示す
予想に合わなかった数値や観察結果も、消さずに残します。実験した回数が複数ある場合は、すべての結果を書き、平均を出すときも元の数値が分かるようにしましょう。
たとえば、時間ごとの変化を調べたなら、次のような表にします。
| 時間 | Aの条件 | Bの条件 |
|---|---|---|
| 開始時 | 10cm | 10cm |
| 1時間後 | 12cm | 14cm |
| 2時間後 | 13cm | 16cm |
表やグラフを使うと、どちらの条件で変化が大きかったのかが見やすくなります。数値を使わない観察でも、色、におい、形、量など、気づいたことを具体的に記録します。
失敗したように見える結果から分かること
予想と違う結果から、「最初の予想だけでは説明できない条件があった」と分かることがあります。これは、次の実験を考えるための大切な手がかりです。
たとえば、同じ材料を使ったつもりでも、厚さや重さが違っていたなら、材料の違いが結果に影響したかもしれません。また、実験の回数が1回だけなら、偶然の結果だった可能性もあります。
そのため、考察では「予想が間違っていた」とだけ書くのではなく、「今回の実験では、予想以外の条件も結果に影響した可能性がある」と考えるとよいでしょう。
最後に書く「分かったこと」と「次に試したいこと」
まとめの最後には、実験をして分かったことと、これから調べたいことを書きます。予想どおりにならなかった場合でも、次のように整理できます。
- 予想と違う結果になったこと
- 実験で実際に確認できたこと
- 結果に関係したかもしれない条件
- 次に変えて調べたい条件
例として、「次は材料の量を同じにする」「同じ場所で実験する」「3回以上くり返して調べる」「温度だけを変えて比べる」などがあります。条件を一度にたくさん変えず、調べたい条件を一つにしぼると、違いを比べやすくなります。
自由研究では、予想が当たったかどうかよりも、結果を正しく記録し、なぜそうなったのかを考えることが大切です。予想と違う結果も、表やグラフで示し、考えられる理由と次に試したいことまで書けば、立派な研究のまとめになります。







